看護師として長く活躍していく上で重要な意味を持つスキルアップとは文字通り専門の資格の取得のことをいう。看護師に関連する資格は数多くあるが、内科の看護師が外科に関する資格を取るなど業務に利用できないものを取得してもスキルアップにならない。自分が携わっている業務に活かせる物を選択するのが基本だ。
スキルアップを図ることによって起こる大きな変化の一つに収入の向上がある。国家資格を必要とする看護師は無資格でも働ける一般的な職種に比べて平均年収が高めだが、スキルアップでさらに高収入を得ることも可能だ。ただし、資格によっては影響が出ない物もあるので収入増を目指す人は事前に取得後の変化について確認しておかなくてはいけない。収入と並ぶ特徴的な変化に出世がある。認定看護管理者を始めとした管理職に就くための資格を取れば将来的に看護師長、部長クラスにまで上り詰めることが可能だ。
管理職へのキャリアアップは収入のアップはもちろんのこと、夜勤を始めとした業務の負担も軽減できる。肉体的負担の軽減は年齢を重ねて体力が衰えていく中で無理なく仕事を続けていく上で大事なポイントの一つだ。そのほかにも、転職活動をスムーズに進められるというメリットもある。業界全体で人手不足に陥っている看護師は引く手あまたの状態だが、資格の有無で雇用契約の内容が変わるケースも少なくない。即戦力として働ける資格を持っていれば自分に有利な条件で雇用契約を結んでもらうこともできる。